二級建築士・一級建築士試験 製図スピードを上げるコツ|たったこれだけで作図スピードがすぐに上がります

製図一級建築士試験

こんにちは!けんちく太郎です!(@acedesign_I)

建築士試験最終関門である製図試験。
試験勉強が進んでくると、目標とされている時間配分になるよう気をつけだすことかと思います。

中でも、3時間が理想とされている作図については、全然時間内に書ききれない!なんて方がたくさんいると思います。
私も製図試験対策を始めた頃は45時間かかるなんてザラでした。

そこで今回は、時間が縮まらなくて困っている方のために、これを採用するだけですぐに作図時間が縮まる技をいくつかご紹介します!

 

その1 シャープペンシルを持ち替えない

先ずはじめに、資格学校等でもよく言われることですが、0.50.3などシャープペンシルを持ち替えることで一回あたりは僅か数秒のロスですが、試験を通してみると数分〜十数分のロスになってしまいます。

0.5のシャープペンシル一本で、寝かして回して書く、立てて書くを調整できるよう練習することで十分メリハリのある図面を書くことができます。

 

その2 通り芯は効率よく書く

通り芯を書くときは平面図の縦横に並んでいるもの同士(12平面図が縦並び、23階平面図が横並びになっているパターンが多いかと思います)は30cm三角スケールを使って一箇所のマーキングで通して通り芯を書くことをお勧めします。

通り芯のマーキングは点を兼ねる
通り芯を書く前にはあるスパンの寸法ごとに三角スケールを用いて印を打つと思います。
このときにただ通り芯を引くためだけの印を打つのではなく、通り芯と寸法線の交点の丸を兼ねるよう書くことで、ワンステップになる分時間削減が可能です。

 

その3 柱を書くときは平行定規をロックする

通り芯が書けたら交点に柱を落としていきますが、その時テンプレートを使うと思います。
テンプレート使用時には平行定規をロックしてテンプレートを左右に沿わせて使用しましょう。そうすることで、上下方向に一々位置を合わせる必要がなくなり横列一気に柱を書くことができます。

テンプレートが平行定規から滑り落ちてしまう場合は、こちらでご紹介しているテンプレートの使用をお勧めします!
私も試験直前まで薄型のものを使用しており、それぞれ柱を書くたびに上下左右の位置調整を行なっていましたがこれに変えてスライドさせるようになってからは柱を書くスピードが劇的に早くなりした!ロック機能が優秀な平行定規についてはこちらでご紹介していますので併せてご確認ください!

 

その4 外構はフリーハンドと定規を使い分ける

外構は作図の最後に書きますが、あくまでおまけのようなものなので(ただし、駐車場・駐輪場など与条件にあるものは必ず書く必要があります。)、表現さえ出来ていればフリーハンド混じりでも全然問題ありません。むしろ味になります!

フリーハンドで書くことをお勧めする部分ですが、具体的には植栽の作図は中低木は柱を書くのに使うテンプレートの丸部分を使用、地被植物は定規に沿わせて直線を少し書いてから定規にぶつけるようにジグザグと書くことで素早く作図ができます。
植栽は意外と、完全フリーハンドで書くと遅いので是非試してみてください!

 

その5 下書き線はフリーハンドで書く

エスキスができたら製図用紙に通り芯を引いた後に壁位置を下書きしていきますが、ここで完全フリーハンドにしてみてください!薄く書く線の為、多少揺らいでいても問題ありません。
書き写すときは、製図用紙に印刷されているグリットを頼りに書いていくと真っ直ぐ綺麗に書くことができます!

 

その6 下書き線を写したら室名を先に書く

壁の下書き線を書き写すと、プランが概ね見えてくると思います。
通常はこの後開口部を書いていくかと思いますが、あえて先に室名を書いてみてください!

そうする事で、エスキス用紙を見なくてもその部屋部屋に必要な開口部が製図用紙のみで判断でき、書き間違えや抜けを防止することができます!
また、エスキス用紙を見ながら写す場合も部屋の位置関係が読み取りやすく便利です!

 

その7 開口部はフリーハンドで書く

壁位置の下書き線、室名が書けたら次は開口部をフリーハンドで、しかも実線で一発で書いてください。開き戸の軌跡も同様です。
開口部は各所点々バラバラとつくと思いますが、これを平行定規を用いて書いていると見逃しが出てしまいます。また、それを防止するために下書きをすると余計に時間がかかってしまいます。

慣れてくるとある程度味のある表現になりますので、是非試してみてください!

 

その8 無駄な表現はやめる

某資格学校で教えられる、車庫の中に車の絵を描くというのは不要です。
また、丁寧すぎる外構のタイルハッチも不要です。

建築技術普及センターのHPでは、過去3年分の標準解答例を見ることができますので、これを参考に、過去一度も使われていない表現は不要だと考えてもらって基本的には問題ないと思います。
悩んだら忘れないうちに確認する癖をつけましょう!

 

番外編その1 製図用紙にエスキース

その5でご紹介したものの応用編ですが、どうしてもミスなどにより通常のタイムスケジュールでは間に合わない時には、思い切って製図用紙に直接エスキスしましょう!

コツは、ブロックプランなどざっくりしたところまではエスキス用紙上で行い、大まかな室の階構成と位置どりができた時点で製図用紙に見えるギリギリの薄さで壁位置を落としていくことです!
エスキス用紙と異なり、検討スケールが大きくなりますので、プランがハマりやすくなる場合もあり、一度練習でもやっておくといざという時対応できて良いかと思います。

製図試験は未完成=不合格です。なんとしてでも完成できるよういざという時の対応策は練っておきましょう!

 

番外編その2 一気に消すのは少し待って!

間違えたと思って焦り一気に消してしまう人がいますが、大きな範囲を消すときは一呼吸置いて、消す必要があると確定してから消すことをお勧めします!

私も、本試験時に道路斜線にかかっていると思い(勘違いして)3階平面図の半分を消すというミスを犯しました。
消すのは数秒ですが、ある程度書き進めた図面を元の状態に戻すのには数分〜十数分かかってしまいます。

ミスに気付いたときは気持ちも焦ってしまうものなので、一呼吸置いて見直しをする癖をつけるよう普段から訓練してください!

 

まとめ

それぞれは一つ一つはたいした時間にはなりませんが、これらの積み重ねが数分〜数十分となり、結果的にはしっかり見直しができるか否かの違いとなり合否に影響します。

たかが数分と思わず、今回ご紹介したもの以外でも、時短になるものは積極的に採用してみてください!
アクシデントが起きた時の対応策は、一度でも良いので練習の時にやってみることをお勧めします!
いきなり本番だと、対応どころか迷走してしまいかねません。一度でもやっていると落ち着いて対処できますので、是非試してみてくださいね!

最後に、書き方のコツと同じくらい道具選びも大切です。以下ではおすすめの製図道具について、一つずつ解説していますのでご興味ある方は合わせてお読みください!

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