二級建築士・一級建築士試験 おすすめの製図道具まとめ|道具で作図スピードは劇的に変わります

製図道具一級建築士試験

こんにちは!けんちく太郎です!(@acedesign_I)

二級建築士・一級建築士試験ともに二次試験である製図試験。
業界3団体からは昨今CAD化を目指した意見が出ていますが、現在のところ手書きで図面を書く試験のため、普段あまり使わない手で図面を書く技術を求められます。
普段使わない手書きだからこそ、書く能力が大きな差となって合否に影響します!
素早く綺麗な図面を書くためには、練習を積むことはもちろん、道具もかなり重要です。

そこで今回は、私が実際に調べに調べ、実際に試してみた結果たどり着いた、本試験で使用して合格を勝ち取ったオススメの道具たちをご紹介します!

 

 

製図板(平行定規)

まず最初は試験の要である製図板です。
試験で使用できる製図板は製図板には以下の規定があります。

○使用が認められる例
1.平行定規は、製図板に水平線を引くための定規のみがついているものに限る。
2.製図板は、大きさが 45 cm×60 cm程度(A2用)のものまでとする。(平行定規の装着部分を含めた大きさは、製図板の1割程度大きいものまでとする。)なお、傾斜用の軽易なまくらの使用は可とする。ただし、使用に際しての製図板の傾斜角度は 30度以下とする。
出典:公益社団法人建築技術教育普及センター 「設計製図の試験」において使用が認められる平行定規と型板について

その条件を満たすことは勿論のこと、以下の機能は必須です!
・フローティング機能→少し製図板(紙面)より平行定規が浮くため、上下移動の際紙をすることが少なくなり、綺麗な状態を保ちやすくなります。
・ブレーキ機能→柱を書くためにテンプレートを使うときなど、使用頻度はあまり多くないですが平行定規を固定できる機能は重宝します。
・スタンド角度調整機能→製図板に角度をつけるスタンド機能です。試験ではこのスタンドではなく、まくらと言われるスペーサーをかませて角度調整することをお勧めしますが、そのまくらをセットするのにもスタンドが必要です。

前置きが長くなりましたが、以上の条件を満たすお勧めの製図板は以下のものです。

製図板にはそれぞれ癖がありますので、これ以外も見て比較検討したい!と言う方は以下にランキング方式でまとめていますのであわせてご確認ください!

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シャープペンシル

程よい軽さと重心の良さ、そして精度の良さがあり価格対効果が最もよいおすすめのシャープペンシルはこれです。(軽すぎても不安定だし、重すぎても疲れる)

太さは0.5一択で良いと思います。持ち変える時間が無駄なので、寝かせて回しながら細い線を書き、立てて太い線をかけるよう練習しましょう!
また、試験時は詰まったり先が折れたりと焦っているときはアクシデントがつきものなので3本以上持っていくようにすると安心です。

実はこれを使う前はロットリングのラピッドプロというものを使っていたのですが、先の収納ができる機能は実務では折ってしまうリスクが減り大変重宝しますが、試験ではテンプレートや定規に当てた時に先が収納されて芯が折れてしまうのであまりお勧めできません。

まるで試験のために作られたかのような素晴らしい書き心地ですので是非試験のお供にしてください!

製図用シャーペンについて、個別でランキング化していますのでご興味ありましたら以下もあわせてお読みください!

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また、ペンの持ち替えは不要とご紹介したものの、記述時は製図用ペンでは手が疲れてしまうので以下のものに持ち替えることをお勧めします!

私も試験直前までは製図用ペンで記述を書いていましたが、思い立って持ち替えてみると疲れが劇的に改善されました。
6時間半のうち1時間弱を占める記述の時間の疲れを軽減するだけでその後の作図スピードを落とさずに済むため持ち替えをお勧めします!

記述用シャーペンについても、個別でランキング化していますのでご興味ありましたら以下もあわせてお読みください!

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替え芯

芯は、粉を出さないこと、折れにくいこと、かつ綺麗な線がかけることが求められます。
各メーカーの様々な種類、濃さの芯を試しましたがその結果上記性能が最も優れていたのが以下の商品!

濃さはHB〜2Bを試した結果2Bとしました。粉が出にくいため柔らかめの2B芯でも製図用紙を綺麗な状態に保ちつつメリハリある図面が書けます!筆圧に合わせてBもしくは2Bを採用されることをお勧めします!
ただ、一点問題があって扱っている文房具店が少ないです。(Amazonでも2Bは品薄なことが多いです)近所の文房具店数店、東急ハンズやロフトも回りましたが置いていませんでした。
実店舗ではカワチで見つけましたが、試験前には品薄になる店舗もあるようなので、早めにネットショップで買われることをおすすめします!

 

 

消しゴム

たかが消しゴムと侮ることなかれ
私も試験半月前までは、会社で支給される安い普通の消しゴムを使っていました。

また、ネットで調べても、「消しゴムを使わなくて済むようにミスをなくすことが合格への一歩だ」と書かれていたりするので頑張ってはみたものの、やはり書き損じは出てきます。。
消した後、消しカスが残ると図面を汚してしまいます。ですので、刷毛で払うと思いますがこれが意外と時間のロスとモチベーションを下げる原因だと気付きました!

そこで、消しゴムについても色々使ってみましたが、これが消えやすさと何より消しカスのまとまりの良さが素晴らしかったです。

また、黒色のため万が一紙の上に残っていても視認しやすく図面を汚す恐れが少ないです。
感動の消し心地と消しカスのまとまり具合(少々の使用ではカスが出ない!!)をお約束します!

 

 

スティック消しゴム

またしても消しゴムですが、細かいところを消す時にこの消しゴムを使用します。
字消し板とのセットでも、単独でも細かく消せるので非常に重宝します!
スティック型消しゴムは、断面の形状が色々出ていますが、おすすめはズバリ丸型のこれです。

ゴムの柔らかさも程よく、単独での使用も字消し板との相性もバッチリです。
逆に、断面が四角の物も使用してみましたが、丸型の物よりゴムが硬く消えにくく折れたりする点がマイナスでしたまた範囲も広いので細かい作業に向かず結果上の物を本試験では使用しました!

(余談ですが、上のシルバー色の他に白地に黒と青線のMONOカラーの物もありますが、かっこよさはシルバーが断然上なのでモチベーションが上がるシルバーをお勧めします!笑)

 

 

字消し板

消しゴムとセットで使う字消し板ですが、これは下が少し透けるパンチングタイプの以下のものがおすすめです!(少しでも透けることで、消したい部分に狙いを定めやすい)

また、小技ですが、角を手前に折り曲げておくことで、製図板から剥がしやすくなるためおすすめです!
金属製のため製図板に張り付きます。(磁石機能なしの製図板には付きません)
利き手とは逆の上端に貼り付けておくことで、素早く使用することができるのでお勧めです!

 

 

筆箱

筆箱はシャープペンシル等を持ち運ぶためだけのアイテムと割り切った方が良いです。
ペン立て兼用のものは本試験の狭い机では役立ちません。

しかし、以下のペン立てにもなる筆箱は自立できるよう内部にクッション性の形材が入っており、チャックを閉めた際の内部のホールド感も高くペンが筆箱内で暴れません。

製図用シャープペンシルは先が繊細なため、この筆箱は相性が良くおすすめです!

 

 

刷毛

どうしても使ってしまう消しゴム。消したあとは当然ながら消しカスが出ます。

図面を汚さないためには綺麗に消しカスを払う必要がありますが、手や息で吹き飛ばすとだと余計汚れてしまうことも
そこで役立つのが刷毛です。

消しゴムで消した後はひと掃きする癖をつけておくことで、消しカスのみならず目に見えないシャープペンシルの粉も掃けて図面を綺麗に保てます。

サイズは長すぎず短すぎない上のものがお勧めです。

 

 

テンプレートスタンド

このアイテムは少し古めのもので、昔は使っている人が多かったもののここ最近ではあまり見かけなくなってしまいました。

ですが、三角定規やテンプレートをスマートに立てて収納しておくのにはとても便利で、私も試験で使用したお勧めのアイテムです!

使い方は簡単、商品画像のようにただただスポンジでできたヒダの間に定規を刺すだけです。
ここに毎回立てる癖付けをすることで、スピーディーに定規やテンプレートを使用することができるようになります。

 

 

マーカー

課題文に色印を付けて、要点を抽出するのに使います!
面積等数字部分とその他確認すべきワードの二ヶ所のみマーカーでマーキングすることをお勧めします!(理由や方法は改めてご紹介します)

そこでお勧めなのが一本二役のこのマーカーです!

名前の通り、カブト虫のツノのように先が二股に分かれており、回すだけで違う色の線を引くことができます!
これにより、持ち替える必要がなくなるため、製図最初の課題文チェックの効率が格段に上がります‼︎

慣れるまで狙ったところに綺麗にマーキングするのが難しいかもしれませんが、すぐ慣れるのでぜひ試してみてください。
また、消えるマーカーやクリック式の物も使ってみましたが、以下の理由から採用を見送りました。

消えるマーカーは色が薄い・滑りが悪い・少し高い・そもそも消さないので不要。
クリック式はそもそもマーカーを使うのは最初の問題用紙の確認のみなので、キャップの脱着は一回きりのみでそこにあまりメリットがない一方で乾き防止インクのためやはり普通のキャップ式と比べると書きづらいので不要。

色はお好みですが、上記の黄色+ピンクが最も視認性が良くお勧めです!(ラインナップに淡色シリーズがありますが、こちらはかなり薄いので試験では役に立ちません、、ご注意ください。)

 

 

三角スケール

先ず、製図試験において使用するのは1/200のみです。(矩計が出題される時を除く)
なので必ず1/200があるものにしましょう。長さは15cm30cmの2種類あると便利です!

材質は大きく分けてアルミ製と樹脂製(中身は樹脂と竹芯)があります。
30cmは最初の寸法取りにしか使用しないため材質は問題ありませんが、15cmは
直接芯が当たった場合(基本は芯ではなくペン先の金属部分を当てる)の削れ具合や、カチャカチャ音を考慮すると以下のような樹脂製のものをお勧めします!

30cmは始めに通り芯と寸法をとるのに便利です!
基本的には、はじめの通り芯を描くのに
30cmを使用し、それ以外は製図用紙に印刷されたマス目で測り、必要があれば適宜15cmで対応するというのがよいでしょう。

 

 

三角定規

三角定規は定番の以下のものを使用しました!

製図道具を多く出している定番のステッドラー製です。インキングで必須のインクエッジ付きですが、これがシャープペンシルでの製図時にも図面を汚しにくく便利です!また、長さは26cmが絶妙で最初から最後まで変えることなく使えるためお勧めです!

大きな寸法は製図用紙に印刷されているマス目で読み取り、壁厚などの小さな寸法は測らず書くため、定規のメモリは不要だと思います。

始めの通り芯を描く段階では30度の物(の一番長い辺を使用)を、その後は全て45度のもので描くことをお勧めします!

 

 

テンプレート

通り芯を引き終わった後、柱を描いていくために使用します。

テンプレートは素早く柱を描くのに便利(必須)ですが、薄いとシャープペンシルの芯に直接当たり芯を折ってしまうため厚みのある以下のものがおすすめです。

なお、テンプレートの内容には禁止されているものがありますので注意が必要です!

 

 

ドラフティングテープ

製図板に図面を貼り付ける方法は大きく分けてテープの粘着力で固定するか、金属板を磁力で固定するかの2択です。
製図板の多くは購入時に金属板がついてくるためお持ちの方も多いかと思いますが、取り外ししやすいようについている両端のボタン部分や、端に平行定規が引っかかり、最悪製図用紙を破いてしまうことがあります。

なので、試験中つけ外しの必要がない製図試験では以下のドラフティングテープで固定することをお勧めします!

 

 

タイマー付き時計

学科試験と同じく時計のない部屋が割とありますので時計は必須です!
また、製図試験においては制限時間が長く、終盤の焦っている時に終了時刻を逆算することは難しいためタイマーで残り時間が確認できると便利です。
私が使用したのは以下のタイマーです。小型で机の上に置いていても邪魔になりません。

尚、タイマーの採用については明文化されていませんので各試験場にお問い合わせの上自己責任でご使用ください。

 

 

滑り止めテープ

小技ですが、製図板やペンたて等滑りやすいものを滑りにくくする以下のテープは大変重宝します。

特に製図板は清書中に少し滑ったりするだけで修正に時間がかかり大きなロスとなります。
上の商品を貼ると、驚くほど滑らなくなるため大変お勧めです!
そこまで高いものではないため、お守り的に採用されてはいかがでしょうか。

 

 

養生テープ

製図板やペンたてなどを机に固定するために使用します。
色はデザイン性だけですが、白色がおすすめです。(緑は仮設感が凄くするので)

一つ持っていると、他にも色々なものを固定するのに使えますので、必ず準備していくようにしましょう!

 

 

座布団

6時間半座りっぱなしの製図試験、以下のような低反発の座布団を持っていくことをお勧めします。試験会場は大学の講義室が多く、また多くは固定席のため椅子は折りたたみの可動式だと思います。

試験中は人の行き来がないため、椅子は養生テープで固定して畳まれないようにして、座布団もずれ落ちないよう紐をくくりつけて固定することをお勧めします。

 

 

ウェットティッシュ

ある程度作図が進んだタイミングで見直しをすると思いますが、その時ただ手を止めて目を動かすのではなく、同時に手を拭くことをお勧めします!

ウェットティッシュを準備することで、手の図面にあたる部分に溜まった鉛筆汚れを綺麗にでき、気持ちもすっきりリフレッシュできます!

 

 

食べ物

ウィダーインゼリーは定番ですが、そのほかにも飴やチョコレートもおすすめです!

私は本試験時に少し焦ってしまうタイミングがありましたが、以下の酸っぱい飴を舐めて気持ちを切り替えることでなんとか持ち直すことができました!

本当に酸っぱくて気持ちを入れ替えざるを得なくなります!笑
一度試してみてください!

 

 

飲み物

飲み物は利尿作用のあるお茶系の飲み物は避け、試験中は水のみにすることをお勧めします。
冷たい水だと結露したりすると図面を汚す原因になりますし、トイレに行きたくなりやすいため常温の水を準備することをお勧めします!

 

 

まとめ

以上が私が様々な道具を試した結果たどり着いた物たちです!
まだ道具を購入していない方は上記を参考に買い揃えていけば、その後本試験まで通用すると思います!
すでに製図道具を持っている方も、アイテムの見直しの参考にしてみてください!

学科試験が終わり、即日採点の結果製図に進めそうと分かればすぐに道具を揃えましょう!
学科試験が終わってから、土日休日は数えるほどしかありませんので道具を揃えるのに消費してしまっては勿体ないです。

ネットショップで揃えて次の休日までに届くようにすればスムーズに始められると思います!
逆に、買ったものの使えなかったアイテムも以下でご紹介していますので、是非合わせてお読みください!

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