こんにちは!けんちく太郎です!(@acedesign_I)
みなさん一つはお持ちの三角スケール、通称サンスケ。
建築を学び始めた最初期に手に入れる道具の一つで、縮尺に対応した多くの目盛を見たときに建築の勉強を始めたという意識を持った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんなサンスケもCADやBIMで作図することが多い現代では、アウトプット図面の計測に使う程度で出番がどんどん少なくなっているという方もいらっしゃると思います。(一方で、実務者の中にはサンスケをフル活用している方もいるとは思いますが)
そんなサンスケですが、製図試験では大活躍します!
つまみやすい三角断面、程よい軽さ、取り回しの良い長さ。これらを兼ね揃えており、かつ公式に試験会場へ持っていける強い見方なのです!(大げさめ 笑)
では早速、愛すべきサンスケを使って製図を早く書く方法をご紹介します!
サンスケ作図法
まず使用するサンスケは15cmがお勧めです。
製図試験においては、基本的に縮尺は1/200しか使いませんので1/200の部分で書く癖をつけましょう!(三角スケールにマーキングすることは現在禁止されていますのでご注意ください!)
以下にサンスケを使って書くと早い部位と、その使用方法をご紹介していきます。
破断線
階段の上がり下りの切り替わり部を示したりするときなどに使用する破断線ですが、斜め線の組み合わせとなるため平行定規では書けませんし、三角定規では取り回しが悪く少し書くのに時間がかかります。そこでサンスケを使用した作図法ですが、まず両端をつなぐ大きな線を書きます。
その後空白部分に反転勾配の小さな斜め線を書き、
最後にそれらをつなぎ合わせる小さな縦線を書きます。(ここは線が短いのでフリーハンドでも綺麗にかけると思います)
以上が簡単な書き方ですが、全体的に線の長さが短いものなのでフリーハンドでも問題ありません。
吹抜け線
吹抜け部分を示す吹抜け線ですが、これもサンスケで書くことをお勧めします!
書き方は解説するまでもないと思いますが、まず吹抜けの範囲を作図します。
吹抜けのコーナーとコーナーを繋ぐ様にサンスケをあてて、一点差線を書きます。
同様に反対側にも一点差線を書き、バッテンになれば完成です。
また、建築士試験においては吹抜け下部にも破線で吹抜け表現をする必要がありますので、これについても吹抜け線と同様に記載する様にしましょう!
車庫
多くの場合求められる車庫ですが、これも一定の線長があるものなのでサンスケでの作図をお勧めします!
まず区画となる2.5m×5.0mの四角を書きます。
その後前方方向の中心とコーナーを結ぶ線を書きます。
最後に反対側の中心とコーナーを結ぶ線を書きV字のラインができれば完成です。
植栽
植栽はプランがかけた後余白部分を埋めるのに役立ちますが、テンプレートで書くと時間がかかるしフリーハンドだとうまく書けない場合もあるかと思います。
そこでサンスケを使って素早く綺麗に書く方法ですが、まず植え込み部分から少しオフセットしたところにサンスケを添えます。
その後少しだけ、直線を引き山を2〜3個書きまた直線というのをいくつか続けます。
たったこれだけの動作を繰り返すだけで、どんなに長い植栽も素早く綺麗に書けるためぜひ試してみてください!(時間に余裕があれば、画像の様にドットを書き加えると植栽部分のメリハリがでます)
忘れていた各種線
作図が一旦完了して、見直しをしているとシャッターラインを忘れていたり、壁の一部が消えていたりと線が少し足りないということが出てきます。
その様な場合も、必要な線を書くときには平行定規や三角定規を用いずに三角スケールを使って素早く書く癖をつけておくと、作図スピードの底上げが可能ですので、練習時からうまく使える様に練習してみてください!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
製図道具の中でも、シャープペンシルと並んでこだわりを持つ人の多い印象があるサンスケ。
70歳代で引退する人が半世紀使っていたものを受け継いでいたり、親の形見で受け継いでいたりと、思い入れある道具として超高齢のサンスケの話も聞いたことがあります。
サンスケの技術が上がると、製図試験のみならず実務の上でも図面チェックや検討の手書きパースのクオリティが上がったりもしますので、ぜひ鍛えてみてください!
なんだかサンスケ・サンスケと書いていると、いいやつに思えてくる三助。
おっと擬人化しそうなので今回はこの辺で。